新婚の人にとって悩みがちなのが住宅のことです。「新築にすべきか、それとも中古にすべきか」ということはそんな住宅の悩みの中でも最も大きいものですが、新築と中古では大きな違いがありますからしっかりと考えておかないといけません。こういった際には中古住宅と新築住宅を比較してみることが一番です。

1.中古住宅と新築住宅の違い

中古住宅と新築住宅にはどのような違いがあるのでしょうか。詳しく例をあげてご説明します。      yjimage6B4VVJ0L

 

1-1.中古は安い?

中古住宅は新築住宅よりも安いと思われがちですが、これは必ずしも正しいとはいえません。

確かに中古のほうが坪単価でも格安で、初期投資という点では安く済むでしょう。しかし、中古はその分だけ寿命も短く、リフォームの時期も早まってきます。特にガタが出始めると住宅というのは色々な補修工事や手入れが必要になるもので、中古住宅は後々の出費がかさみがちなのです。

また、中古物件は何年も空き家である物件も多いだけでなく、前の家主がどのような管理をしていたのかもわかりません。そのため、見た目よりも古くなっているなんてことが中古物件では多いのです。

初期費用の点でも仲介手数料などで中古物件は物件価格の7%程度余分にコストがかかるとされていますが、新築物件であれば物件価格の5%程度で済むという違いもあります。これは意外と知らない人が多いポイントではないでしょうか。

 

このように中古物件は色々なコストがかかるということがありますから、購入時の価格だけで両者を比較してはいけないのです。また、エリアによっては新築住宅と中古住宅の価格にあまり違いがでないこともあります。例えば都心部に新築を建てる際です。この際には新築住宅を建てるのにしても中古住宅を購入するのにしても余りコストが変わらないことがあります。

 

1-2.入居までの時間

中古住宅と新築住宅では契約してから実際に住むまでの時間も違ってきます。

中古住宅は物件が既にありますから、契約後にはすぐに引っ越しをして住まうことができます。その分、新築住宅では一から設計する場合にはそれだけ時間もかかります。とはいえ、それだけ時間をかけてじっくりと新生活のことを考えられるというのがメリットでしょう。付近のことを調べたり、購入する家電製品を見繕うなど、準備時間もしっかりと楽しめるのが新築住宅ならではです。何より、新築住宅は引越し後の充実感が違います。それまでに誰も住んだことがないため、「自分の城」という気持ちが大きくなるのです。また、新築ならではのさわやかな”ニオイ”もなんとも言えないものでしょう。そのため、家の醍醐味をより楽しみたいといった人には新築住宅もオススメです。

 

1-3.中古物件のリスク「耐震性」

中古物件を購入するというのであれば耐震性もしっかりと考えておきたいものです。耐震構造の基準は阪神淡路大震災後に大きく変わりましたが、それ以前に建てられた物件だと大変地震に弱いという物件も多くなっています。このことを知らないと思わぬ不利益を被ることがありますから気をつけましょう。もしもそれ以前に建てられたものであれば中古物件を購入する前に専門業者に調べてもらうなどの対策が必要になってきます。

また、中古物件は柱がもろくなっているなど構造的に弱くなっていることもあります。それだけ中古物件は地震に弱くなっていますから、長く済むという人や今後大型地震が想定される地域に済むという人であれば新築住宅を検討してみるのも良いかもしれません。

 

1-4.中古物件と新築住宅では周辺環境も違いが出る

中古物件と新築住宅の違いの一つが「周辺環境」です。

中古物件の場合、周辺には既成住宅が多く、コミュニティもできているということが多くなっています。そのため、近所にどんな人がいるのかが物件購入前にわかるのです。その半面、新築住宅では近所の人がどういった人かわからないことがあります。特に大規模開発された宅地だとこの傾向は強くなります。とはいえ、これは決してデメリットではありません。むしろ自分たちでコミュニティを築いていけるというメリットが有るのです。そのため、新生活をより楽しみたいという人にも新築住宅はオススメでしょう。逆にコミュニティができていると、新参者として扱われてしまいますし、溶けこむのにも時間がかかるなんてことにもなりかねません。

 

1-5.内装と中古物件・新築住宅の関係

中古物件と新築住宅を考える上で忘れてはいけないのが内装のことです。最近の家電製品を置く際にも新築住宅の方がより考慮されていて置きやすくなっているということが多くなっています。

また、新築住宅はシステムキッチンやバスルームなど新しい設備を導入しやすいのも利点でしょう。反面、中古物件は新しい家電製品を置くと「似合わない」ことがあります。電化製品にも時代性がありますから、やはりその年代に建てられた住宅と最も調和しやすいのです。これは住宅の満足度にもつながってきますから、決して軽視しないようにしましょう。新築住宅であれば「リビングルームにはホームシアターを置きたいから広くする」といったように住宅を自分の希望に応じて建ててもらえるというのもポイントです。

 

1-6.立地の違いとは?

新築住宅と中古物件は立地の点でも大きな違いがあります。中古住宅であれば物件数自体が多いので、全国的に住宅を探しやすいのです。特に都心部で未開発の宅地を探すとなると難しいですが、中古住宅であれば簡単に見つけられます。その逆に新築住宅は自分の住みたいところにピンポイントに建てられます。新築住宅は土地さえ手に入れば問題ありませんから、森の中で暮らしたいといった際にも新築住宅であれば夢が叶います。

 

 

2.中古住宅は思わぬ瑕疵があることも

中古住宅は購入時にはわからなかった問題が後で発覚することがあります。例えば「床のキズや汚れ」が思った以上に目立ったり、シロアリが巣食っていたりするなど、中古住宅ならではの問題は幾つもあります。このようなことが発覚するとげんなりしてしまいますし、自分の家なのに「他にも問題があるのでは」と変に疑ってしまうことにもなりかねません。

 

 

3.家のことはしっかりと時間を割いて考えよう

中古にするべきか、それとも新築にするべきか悩むのが面倒で、「とりあえず中古を買っておこう」と考える人がいます。確かに中古物件を買えばどういった物件が良いのかも目星もついてきます。また、中古物件は格安でしかも売りやすく、新築が欲しくなった際に中古物件を手放せば済みます。

とはいえ、これは実際にはそこまで賢い選択肢ではありません。中古物件を一度買ってしまうと新築を建てるのが面倒になるということもあるからです。そのため、一生中古物件にすまないといけなくなり、年老いてから中古住宅の血管が色々と見えるようになって「新築にしておけばよかった」なんてことにもなりかねないのです。

 

住宅は人生でも最もお金がかかるもので、しかも誤った選択をしてしまうと取り返しがつきません。だからこそ、家のことは決して軽く考えて良いものではないのです。そのため、住宅をどうしようかと悩んでいるならば一度しっかりと時間を割いて考えてみましょう。もしも考えがまとまらないというのであれば、一度建築会社などに話を伺ってみるのも良いでしょう。

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4.さいごに

このように中古物件と新築住宅には大きな違いがあります。中古物件にも良さはありますが、やはり「新築住宅の方が良い」と感じた人も多いのではないでしょうか。新築住宅は満足度も高くなりがちなので、これから住むのであれば新築住宅をオススメします。